人の頭をつくる 眼球の設計
今回は眼球を作っていきます。
といっても主にドール用の眼球を使うので外見には手を加えず、駆動系の設計を進めていきます。
今回使用した眼球はドールアイ専門店「PARABOX」さんのアクリルアイ REALISTIC EYES
ほぼ人と同サイズの直径24mmを扱っており、なおかつ駆動するのに都合の良い形状をしております。
今回は2軸の運動を考えておりますが、軸配置や伝達機構は実に多彩なものが考案されております。
私は針金やワイヤなどを用いた伝達の知識が乏しいので、リンクで回転を再現しようと考えました。
そして実際にCADにて考案したものが下図です。
灰色部分はアルミをCNCにて切削したものを使用しています。
設計の反省点:眼球の中心点まわりの回転は得られましたし、ヨー軸回転は上手くいきました。しかしピッチ軸は±30度の計60度を想定していましたが実際には±10程度しか動きませんでした。ピッチ軸用のリンクの腕を長くするなどすれば改善できるかもしれません。
次はまぶた開閉部の設計になります
人の頭をつくる 仕様決定
人の頭を作っていきます。
今回作っていくものは第1弾ということで、そこそこ安価に、そこそこの性能で作っていきます。しかし、サイズはリアルスケールにこだわって進めて行きます。
まずは仕様を決めます。
・左右の眼球それぞれ2軸の自由度を持たせる
・瞼が開閉する
・口も開閉する
・肌を柔らかい材質で作る
次に実際に使っていくアクチュエータと材質などを決めます。
・アクチュエータ:SG90
小型で安価。ラジコンサーボはユニット化されているので設計が楽。
今回作ろうとしているものに対してトルク、速度を十分に満たしていると判断
・肌の材質:人肌ゲル 硬度5
エクシール社の人肌ゲルが以前から気になっていたので採用。
3種類の硬度があるが、人の頬程度の柔らかさであるらしい硬度5をつかってみることに。
サンプルを取り寄せてみて触ってみると硬度0でもよさそう。
・骨格の材質:ABS
ある程度の硬質さを得られれば良いので何でもよいが、3Dプリンターで簡単に出力できるので。
ただしABSはひたすらに弱い材質なので塗装する際には気を付ける必要がある。
・眼球
ドールに移用されるものを採用。直径23mm前後が人の一般的な眼球サイズらしいのでそれに近いものを買いました。
次からはたぶん設計編にはいります